ゲームとの付き合い方を考える

子どもが不登校になり、よく心配されるのがゲームとの付き合い方です。

初めのうちは、規制をかけたりしていることも多いと思いますが、年齢が大きくなるに従って、規制が難しくなるもの。

ゲームを自由にさせると、何時間でもしてしまい、周りの方が不安になる・・・なんてことありませんか?

今回は、ゲーム依存傾向になっている子どもがいる方向けの、考え方の提案として、記事を書かせていただきます。

どれだけ不安に感じても子供はゲームをやめない

子どもがゲームに没頭すると、周りの人は不安になり、ゲームを止めようとしたり、規制をかけようとします。しかし、それに対して、子どもの反発は、きっと強くなり、親の言うことをなかなか聞いてくれない・・・挙げ句の果てには、暴れたり、暴言を吐くなど、状況が悪くなってしまう、という経験をした方もいるのではないでしょうか?

親の小言を聞きたくないがために、部屋に引きこもり、ゲームにのめり込むという悪循環が生まれてしまいます。

どうせ、否定してもやめないのであれば、ゲームをしていても大丈夫だという安心感が欲しいと思いませんか?

なぜ、ゲームをしている姿が不安になるのかというと、ゲームという狭い世界にいることや、長時間モニターをみるため、不健康であるということ、ゲーム依存という言葉があるように、精神的に不調をきたすのではないかという不安があるからかと思います。

しかし、そのゲームにも未来があるとしたら・・・

少し、見方が変わり、声かけも変わるかもしれません。

伸び続けているゲーム市場

現在、日本では少子化が進み、全人口が減っていく中、物が売れない時代がやってきたと言われています。

その中で、ゲーム市場が伸び続けており、世界的市場でも、2020年の調べで、約20%伸びており、コロナの影響もあり伸び続けています。

世界のゲーム市場規模は2021年に2106.5億米ドルであり、2030年までに9537.7億米ドルに達すると予測されており、2022年から2030年までの予測期間中に18.27%の複合年間成長率(CAGR)で成長します.

Panorama Data Insights 2022年3月2日発表

産業時代から、情報時代を生きてきた私たちにとっては、ゲームは一種の娯楽であり、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。しかし、現代では、モバイルゲームに、オンラインゲーム、VR、eスポーツなど、ゲームの中でも様々な分野に分かれており、それぞれの規模が拡大しています。

しかし、ゲーム業界にも課題があり、少子化により、若い世代が減っていくことが予想され、ゲーム消費者が減ってしまうことが懸念されています。そのため、ゲーム業界で求められる人材は、ゲーム開発者も大切ですが、ゲーム自体をエンターテイメントとして、全体の設計ができる人が求められます。

そのためには、ゲームの世界を知っていることや、ゲームが好きであることは基本の基本であり、ゲームに没頭できる子は、その要素を満たしていると考えられるのです。

ゲームプレイヤーにもタイプがある!

じゃあ、ゲームに没頭しているから、eスポーツ選手になったらいいのではないか?とか、配信者になったらいいのではないか?とか、親は安易に自分の知っている範囲で、提案をしたり、そのような学校を勧めることがあります。

しかし、焦りは禁物。ゲームプレイヤーにも、実は4つのタイプがあるのです。

・達成者(アチーバー)

自分のレベルアップや装備の数値を伸ばすことに喜びを得る。クエストなどがあると、必ずやってしまう。達成率などが数値化されると100%にしたくなり、それに時間を掛けることを苦に思わないタイプ。 

・探検家(エクスプローラー)

新しい地域や隠れた場所を発見したり、新しい要素を発見するなど冒険的行為を何より好む、好奇心旺盛なプレイヤー。ゲーム内の世界観などに強く惹かれるタイプ。

・社交家(ソーシャライザー)

ゲームの内容より、他のプレイヤーたちとの交流を楽しむタイプ。 チーム型のゲームを好み、チームへの参加、仲間の数、仲間からの賞賛などに喜びを感じる。

・キラー

競争心が強く、自分が優位であることを楽しむ人。チームの勝利やライバルの打倒にこだわりの、ランキングなどで他人よりも強いことが可視化されると満足感を感じるタイプ。割合は一番少ないと言われている

この4つのタイプの要素で、多くを占めるものによって、ゲームとの付き合い方も変わってくるのです。例えば、キラーの人にとっては、eスポーツを目指すことが良いかもしれませんが、探検家にとっては、順位はそれほど関係なく、eスポーツと言われても、内容によっては苦に感じる可能性があるのです。

このように、ゲームの世界も奥が深く、その世界を知るには、時間も能力も必要であるということです。

ただただ、娯楽としてゲームと向き合うのか、ゲームという世界で生きて行くのかは、子ども次第ではありますが、ゲームの未来を少し知ってから見守るのも、お母さんの精神的には良いことかもしれません。

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