幸せの価値観は違う。それが、親と子であっても。

子どもと話していて、価値観が違うな〜と感じることはありませんか?

それぞれ、生きてきた時代がちがい、価値観が違って当たり前。

だけど、私たちは知らないうちに、自分と我が子は同じ価値観だと思い込んでいます。

将来の夢や希望を持っている人は少ない

内閣府 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~

上記にグラフのように現代社会において、特に日本は
夢や希望を持っている人が、諸外国に比べて少ない状態です。

豊かになった現代において
今後、どんな価値を提供していけば
いいのだろうか?
もう、物も売れない時代になってきた。
会社の先輩たちがやってきた方法では
頭打ちが来ているのではないか?
と、なんとなく気づいちゃっているから
かもしれません。

けれど、今の大人はまだまだ
産業時代で、たくさん物を売ってきた
世代の人たちが活躍しているので
今の若者が無気力に見えてしまい
「もっと、頑張れよ!!
ハングリー精神をもてよ!!」
と叱咤する人も少なくないのです

渇く時代の人と渇けない時代の人

ちょうど、この叱咤する世代と
そうでない世代について書かれている
本に出会いましたので
紹介させていただきたいと思います。

2017年に出版された
「モチベーション革命」で
「人の幸せは5つに分けられる」
と書いています。

・達成 
目標をクリアしたり、誰にもできなかった
ことを成し遂げたりすることに幸せを感じる

・快楽
ハンバーガー食べたら幸せ!
好きな人と抱き合うなど

・良好な人間関係
別に何も達成しなくていい。ただ、自分の
好きな人と笑顔で生きていければいい
みんなでワイワイするのが幸せ

・意味合い
例えば、川で石を積み上げる人の中には
ただ、石を積み上げる人と
この石がどんどん増えて
やがて橋になって、この川を
渡れるようになってたくさんの人が
幸せになれるんだ!こんなやりがいの
ある仕事ができて幸せだ!と感じる

・没頭
職人気質な人が多い日本人が
多く持つ幸せの感情
自分が行う全ての作業に基準を
設けて、そのなかで成長し続ける
幸せを感じている

高度経済成長期を
経験している大人は
社会貢献をすることで
日本がどんどん豊かになり
その達成感により幸せを
感じている人が多くいました。

この時代の人を本書では
「渇く時代の人」と表現されています。
頑張れば、頑張るほど
どんどん成長していった時代。
渇きを潤すように求めていった時代なのです。

しかし、バブル崩壊、リーマンショックを
多感な時期に経験した今の親世代は
「達成」に基づいた物理的なポジティブ感情に
脆さを感じている人もいるのでは
ないでしょうか?

そして、世の中がずいぶん
便利になってからこの世に生まれ、
不便をそれほど感じることなく
大人になりつつある現代の若者は
「渇けない世代の人」と本書では
表現されています。

今の若者は、周りと競争して
どんどん実績を積み上げて
大きなものを達成しよう!!
という意欲をもっている人が
少ないと言われています。

それよりも、良好な人間関係や
好きなことにただただ、没頭する…
ということに、幸せを感じている人も
多くいて、今の若者はやる気がない、理解できない
と「渇く世代の人」たちに言われるのです。

このように、世代によっても
幸せに感じる基準は違っていることが
多いということです。

裏を返せば、私たちも親世代が感じる
幸せを、自分も幸せだと勘違いして
ただ、ただ、達成や快楽を求めて
お金を稼ぐことに必死になりながら
これが本当に幸せなのだろうか?
と疑問に感じている人もいるかもしれない
ということなのです。

意外と、自分の幸せがわからず
周りが羨む生活を無理して継続している
人たちも多くいるのではないでしょうか?

親が、幸せそうにしていなかったら
子どもはきっと、不安になるでしょうねw
だって、親が一番近い存在の大人なのだから。

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