不登校になると、切っても切り離せないのが、インターネットの世界。
スマホ依存や、ゲーム依存になってしまうのではないかと不安ですよね。
とはいえ、ゲームの中で交流ができたり、情報収集ができたり、メリットがあるのも事実。
今回は、インターネットとの付き合い方について考えていきたいと思います。
中高生のネット依存は推計93万人
厚生労働省の2018年の調べで、ネット依存は推計93万人であると発表されています。
これに関しては、学校を対象に実施したものであり、不登校児は含まれていないでしょう。
5年前より、5倍の割合で増加していると言われており、コロナ渦の前の調べであることから、さらに増加している可能性が高いと言えます。
なぜ、ネット依存になるのか
インターネットは、文明の機器であり、私たちの生活をより良いものにするために開発されました。
ですので、人間がハマってしまう要素がたくさんあるのです。
- 快楽が簡単に得られる
- たくさんの情報がある
- 簡単に答えが見つかる
- コミュニティがある
- 心の乱れを鎮めてくれる
困ったことがあれば、インターネットで調べれば、大抵の答えは見つかります。
様々なコミュニティもあり、孤独感を癒してくれる場所でもあります。
しかし、インターネット上にしか居場所がないと感じていると、携帯がないと不安で仕方ない・・・という感情になり、寝る間も惜しんで、インターネットをしてしまうようになるのです。
ネット依存になるには、背景がある!
厚生労働省第2回ゲーム依存症対策関係者連絡会議で、大体の人が、ネット依存になる前に問題を抱えているということが言われていました。
具体的には、下記の内容です。
- チック、脱毛などの自傷行為
- 両親との口論や、モラルハラスメント、DVの目撃
- 感覚過敏や体調不良
- 教育虐待、親の過干渉、暴力被害
- いじめが未解決状態
- 無力感
我が国では子供も大人も「助けて!」の出し方・出され方を教わる機会が少ないこと、人に助 けを求めてはいけないかのような風潮の残存こそが現実的な脅威であると感じる。 ゲーム機やスマホを手放せない子は「辛いことを抱えている子」と仮説を立て、環境(関係性) 自体の見直し、そして発達特性を活かすチャンスが巡って来た、と考えてみる大人側の心の余裕 の回復が喫緊の課題であると相談・家族教室提供の経験からは感じるのである。(中略)ほぼ毎日 1 名の中高生が自ら命を絶っているという我が国の現実をどう変えていくか?のヒン トがゲーム依存・ネット依存状態から回復していく親子(学校)の関係性変化の中に隠されてい るのかもしれない。
厚生労働省第2回ゲーム依存症対策関係者連絡会議 医療法人社団利田会周愛荒川メンタルクリニック
部長 八木眞佐彦(精神保健福祉士・社会福祉士)
このように、ネット依存には、背景があり、今までの関係性を見直すチャンスなのかもしれません。
インターネット依存を解決するには
お母さんも、子どものインターネット依存で、頭がいっぱいになると、抑うつ傾向になってしまいます。
その状態では、子どものサポートは到底できず、問題を解決するのは難しい状態と言えます。
まずは、自分の心身が喜ぶことを優先してあげましょう
- ひとりででリラックスする時間を持つ
- 友達とおしゃべりをする
- 自分が心落ち着くことをする
- 映画や舞台を観にいく
- カラオケに行く
- 美味しい食事をとる
- 美容室に行く
- エステやマッサージに行く
- コスメや、バックなど自分のためにお金を使う
- 習い事を始める
どんなことでもいいので、まず自分が始められそうなことをしてみましょう。
そして、お子さんにお勧めするものは
- ペットの世話をする
- 大きな声を出す(カラオケや、音楽がお勧め)
- 活発的な運動をする(マウンテンバイクや、サーフィンなど全身を使う運動がお勧め)
- アルバイトをする
- マニアックな趣味の仲間を見つける
- 自然の中を楽しむ(キャンプや釣りなど)
無理に勧めるのではなく、子どもが興味を持ったものを、一緒に楽しむのが良いでしょう。
お互いに、楽しいという気持ちを共有できるといいですね。