子どもの昼夜逆転、どう考える?

子どもの不登校で、よくある悩みの中に「昼夜逆転」があります。
また、今はなっていなくても、今後、昼夜逆転になるのが怖いとおっしゃるお母さんも多くいます。

みんな持っている体内時計

私たちは、みんな体内時計を持っていると言われており、諸説はありますが、そのサイクルは25時間と言われており、朝、日光に当たることで24時間に調整されると言われています。
ですので、朝に日光に当たることが、良いと言われてきました。
しかし、現代の人は、電子機器の発展により、夜間でも明るい光に当たることが多くなり、古来の生活サイクルが崩れてきていると言われてきました。

朝型人間、夜型人間は、遺伝子レベルで決まっている

近年の研究で、人間の身体には、睡眠と深く関係する「時計遺伝子」というものがあるとわかってきました。まだ、研究段階ではありますが、時計遺伝子は351個あり、この数によって、寝付きが良い人、悪い人がいると言われています。

朝型人間の特徴

  • 午前中の生産性が高い
  • 時間管理が得意
  • 寝つきがスムーズ

夜型人間の特徴

  • 夕方から夜にかけて元気になる
  • 集中力が高く、長時間持続する
  • 就寝時間を調節できる

このように、朝が得意な人、夜が得意な人によっても、特徴が変わってきます。

朝型人間が良くて、夜型人間が良くないという考え方

昔から、「早起きは三文の得」とも言われ、早寝早起きは、良いものとされてきました。その反面、夜更かしは、よくないものと認識されがちであったと思います。しかし、上記の項目でも書いたように遺伝子レベルで決まっており、夜間に集中力が研ぎ澄まされるのであれば、無理に正す必要はないのかもしれません。

とはいうものの、思春期には、夜型人間だったのに、社会人になり、朝型人間に変わったり、加齢とともに、朝型人間に変化するなど、環境によっても多少の影響はあるようです。特に、思春期に起きやすいとされる、起立性調節障害は、自律神経のバランスが崩れてしまい、血圧を一定に保つことができないため、朝に起きることができず、夕方から、元気になってくるという特徴があります。このことがきっかけで、不登校になってしまう子どもも、少なくありません。

では、不登校児が全て昼夜逆転になってしまうのか?というと、そういうわけでもありません。子どもたちが、昼夜逆転になってしまう背景は様々ですが、精神的なストレスと大きく関連していると思われます。不登校を経験し、昼夜逆転になってしまった人が、「昼間は、みんなが学校に行って勉強しているのに、自分は家でゴロゴロしていることが耐えられない」と言って、その現実から目を背けるために、日中は眠ってしまうという行動を取るようになったと言っていました。

他にも様々な原因があるとは思うのですが、どれも、根元に自己否定が隠れているように思います。

だからこそ、お母さんは昼夜逆転を否定せず、体内時計は25時間らしいから、自然に任せてみたら〜?と、子どもに軽く言ってあげたらいいと思います。お母さんが、昼夜逆転を問題視した時点で、子どもは、「私は問題児なんだ」と思ってしまうのです。それでも、どうしても、昼夜逆転を治したかったら、地球の裏側に行ってしまえば、お昼ですw
昔、流行ったUSAという曲に「どっちかの夜は昼間〜♪」という歌がありましたがw

時差ボケせずに済むと思えばちょっと羨ましいくらいですw

そんな風に、軽く接してあげることが子どもにとっては良いのかもしれませんね!

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