子どもが、不登校になると
「学校は、社会の縮図だから学校に適応できなければ、社会でやっていけない」
と言われたことはありませんか?
この言葉は、不登校児がいる家庭にとっては、とても重く、心に刺さる言葉だと思います。
しかし、本当にそうなのか?
もう一度、考えてみたいと思います。
学校という名の社会
学校の中には、様々なルールがあり、そのルールを守りながら、決められたカリキュラムをこなします。
1クラス30〜40名の子どもがおり、その子どもたちをまとめるために、ルールは必要です。
このルールを守るということは、まさに社会のルールを守るという意味で、社会の縮図と言えるでしょう。
しかし、私たちには、圧倒的に苦手なものがあります。
それは、「ルールを作り変える」ということです。
日本の学校教育は150年変わっていないと言われ、ルールも小さな改変はあるものの、150年間守られているものも多々あるのです。
それが、今の時代にあっていないのではないか?と疑問に思っていたとしても、それを変えるのは、とても難しいと感じてしまうのです。
それならば、決められたことを黙って、守る方が楽。
言われたことを、言われたようにする方が楽だと考える人が、多くいます。
そして、ルールをきっちり守れる子を、大々的に評価し、疑問を訴える子を否定する先生がいるのも事実なのです。
社会も学校と同じ?
答えは、一緒のところもあると思います。上司のいうことを聞かなければ、評価されない会社は、まだまだ多く存在します。
しかし、学校より、会社の方が先に変わってきていると言われています。
メガネチェーンを展開する国内企業「OWNDAYS」が、SNSのフォロワー1万人以上であれば、即最終面接までいけるというニュースが、過去に賑わいましたが、公的な支援がある学校よりも、変化がめまぐるしい市場を相手にしている会社の方が、いち早く新しいアイデアを取り入れないと、簡単に潰れてしまう時代がきています。
そういう意味では、学校では適応できても、社会に出ると、学校のようにはうまくいかないということも、出てきて当然。
学校に行っていることが「安心」というわけでもない時代が、きてしまっているのです。
しかし、そこに気づいている人は少なく、不登校児は、もしかしたら、いち早く危機を感じているのかもしれません。
学校にいるとロボットになる
不登校児の中には、「学校に行っているとロボットになりそうで怖い」という意見を言う子どももいます。
日本の教育では、正解は一つであり、用意された答えを、子どもたちが言うような画一的な授業がまだまだ多くあります。
みんなが、用意された答えを、同じように答える姿を「ロボットだ」と表現する不登校児の感性も、否定できるものではないのかもしれません。
もちろん、教育改革がされてきて、学校も少しずつ変化しています。
学校が悪いといいたいわけではありません。
ただ、学校が全てではないのかもしれないと思うことで、子どもの未来に選択肢が増えれば良いなと思っています。